自転車☆妄想日記: 9月 2011

2011-09-04

初めてのレース

つい先日のこと。JCSCのレースに出走してきた。エンデューロには出たことはあったけど、本格的に競り合うレースは初めてのこと。出走するレースは、2011年JCRC第七戦修善寺CSC(サイクルスポーツセンター)。噂によると、「キビシイ」コースらしいが、一体どうキビシイのか良くわからない。基本、登りが不得意な僕は、そのキビシイが登りのことを指してるとしたら、全く勝負にならない(どころか完走も出来ない?)、とちょっとだけモヤモヤした気分で当日を迎えた。

現地へは輪行で向かった。なにしろ、マイカーどころか免許すら持っていないのだから、致し方ない。朝起きると、外は土砂降り。


なんとなく、予想はしていた。何しろ、僕は雨男なのだから。


僕が参加するXクラス(脚力判定クラス、初回はみんなこのクラスに出なければいけない)のスタートは9:00きっかり。それに間に合うには、川崎4:45発の東海道線に乗車する必要がある。僕は土砂降りの中、川崎に向かって自転車を走らせた。が、雨の影響(と久しぶりの輪行での不手際)で4:45発を乗り過ごしてしまった。これが大きな失敗の始まりだった。

5時台の電車に乗り、塗れた身体を乾かしながら、向かうは小田原の先の熱海、更にその先の伊豆多賀駅。修善寺駅方面に回りこむと、時間が掛かってしまうので、伊豆の東側から一山超えてCSCに駆け下る、という算段だった。これも今から考えると無謀な計画だった。

熱海の電車待ちの間、立ち食いで蕎麦を一杯、補給食のどらやきも駅中の売店で購入。伊豆多賀駅は無人の寂れた駅で、苔むした駅前の駐車スペースで自転車を組み立てた。雨も小降りになっている。さあ、いよいよ、CSCまでヒルクライムだ!


と、勢いよく駅を飛び出して民家をぬった坂道に突入したが・・・・・、そこは、予想以上の激坂だった。よくこんな場所に住めるな、と、峠に行くときは、毎度ながらにそう思う。日本の峠は、麓の民家がある地帯の方が傾斜がきつく、頂上に向かうにつれて緩くなることが多い、気がする。


なんとか急傾斜ゾーンを抜けて普通の坂道になると、一気に辺りは家がまばらになり、タイミングが悪いことに又雨が強くなりはじめた。ヒルクライム中のカッパの着用は、蒸し風呂状態になってしまう。メガネも雨と高い湿度と僕の汗で始終曇りが取れない。峠の道は細いワインディングになり、木々で覆われ、薄暗い。ふと横を見ると、大きめの看板に「中野林道」とある。この時点で、すでに脚が張り、ちょっとレースが出来るレベルか不安になってきた。


中野林道は傾斜こそきつくないものの、予想以上長く感じた。なんども額の汗をぬぐい、メガネを振って水滴を飛ばし、ようやく林道出口についた頃には、既に脚は売り切れていた。時計を見ると、既に8時20分を回っている・・・・・。ここから下り基調とはいえ、9時の出走に間に合うだろうか?そもそも、出走の30分前に受付しなければならなかったはずだが・・・・・。かなり諦めムードに支配されたが、とにかく全力でダウンヒルすることにした(といっても、せいぜい時速50キロほどだが)。


CSCの看板が見えたのは8時40分頃、全力でCSC内の坂を登り(これがまた急なんだわ)、ヘトヘトになってコースの受付に着いたのは、なんと8時50分!!

「Xクラス、出られますか!?」僕は受付の女性に叫ぶように言った。カッパは着たままだ。

「あ、・・・・もうスタート地点にいて、・・・・・Xクラスって、スタートしちゃった?」女性は隣の受付の人に聞いていた。「とにかく、ここにサインを!」

僕は震える手でサインを済まし、カッパを着たまま、サドルバッグを付けたままでスタートラインに向かった。雨はここに来て、さらに強さを増した。まさにバケツをひっくり返したような状態だった。


スタート地点では、すでにXクラスの選手が並んでいたので、僕はその最後尾ついて、隣の人に尋ねた。「Xクラスの二組目って、ここでいいですか?」(Xクラスは人数が多かった為、二つの組に分かれてスタートする。)

「ここだよ、一組目はもうスタートしたからね。」



ギリギリ、セーフ・・・・・。サイコンの時計をみると、8時55分だった。僕はすこしだけほっとした。


落ち着いて辺りも見ると、カッパを着てるのは僕だけで、ましてサドルバッグをつけたままなのは、僕だけだった。ナンだか浮いていたが、何しろ雨がひどく皆が寒がっていたので、カッパの件はむしろラッキーな気がした。カッパ着用でも、震えるほど寒かったが。


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さて、肝心のレースだが、・・・・・・・・・・。まあ、予想通り。

スタートしていきなり登りが始まり、「そろそろ平坦来るかな?」なんて思って走っていても、果てしなく登りは続いた。登りが終わったら、イキナリ下りが始まり、そして又登りが始まる・・・・・・。


コースは5キロだったけど、その中に二つ位のアップダウンがあって一周終了。要するに、ヒルクライムレースみたいな感じだった。ただでさえ疲労しているのに、こんなキビシイコースで僕が集団についていけるわけも無く。気持ちも脚も、あっと言う間に切れてしまった。修繕寺は登れない人にチャンスは全くないコースだった。


その後は、いつものパターン。ずっと一人旅で三週をこなしてゴール。ゴールまで、40分もかかってしまった。おそらく、完走扱いにはならないだろうな、とガッカリし気持ちとサバサバした気分が入れ混じじっていた。その後、ちょっと休んで、帰宅することにした。翌日は仕事なので、出来るだけはやく帰りたかったのだ。


帰りは、修善寺・三島経由で箱根を越え、東海道沿いに自走することにした。とにかく疲れていたし、雨も止まない上に霧がひどかった。箱根の登りでは何回も休憩した。何故かママチャリで坂を下ってくる高校生にすれ違いに激励されて、力なく右手を挙げた。とにかく、ヘトヘトだった。

しかも、帰りの藤沢バイパスでは盛大にパンク(ケーシングが露出・・・)。戸塚の駅からの輪行することにした。輪行袋に詰めるのは苦手だが、何故かこの時に限ってうまくいったので、パンクで落ちていた気分が少しだけ持ち直した。



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その翌日、レース結果を見ると、なんとか完走扱いだったらしい。次回はFクラス(一番低いクラス)だということだ。まあ、DNFに比べればいい結果だと思うが、やはり悔しい。次回は課題の登りをナントカして、もうちょっといいリザルトを出したいなあ・・・・・・。


いや、そういう問題でもないか。それよりまず、ちゃんとしたコンディションでレース出れる計画を立てたほうが・・・・・。