自転車☆妄想日記: 2月 2013

2013-02-13

自転車と健康 - 意識編 cycling & health - the consciousness

本当は、ダイレクトに筋肉図を載せられたら分かりやすかったのだけど。


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先日の整体での話。

半年前は完全に見た目から曲がっていた腰は、なんとか外見は正常に戻っていたものの、まだ左腰の中の痛みは一本筋を通すように残っている。それに加え、最近はやたら両脚の外側の筋肉が張って仕方がない(モモは腸脛靭帯、すねから下は長腓骨筋)。

それを先生に伝えて集中的にほぐしてもらうのだけど、これがすさまじく痛い。正直、整体って20台の頃はちょっと気持ちがいい部分があったけど、最近は痛すぎて汗が出そうになる。ホントに治療だ。

その中で、先生から一言。「ハムストリングス(ふとももの裏の筋肉の総称)が全体弱いのは以前から言ってますが、特に外側のハムが弱いみたいですね。」


なるほど、外側のハム、大腿二頭筋だ。


ハムも積極的に使う「回す」ペダリングがいいとは知っていたけど、あまりにハムが弱すぎて(或いは何らかの他の理由があった?)、前側を積極的に使う「踏む」ペダリングを多用していた為、前後のバランスが完全に崩れてしまったのが自分の故障の原因の一つだった。


そして故障からリハビリを兼ねて、ペダリングを「回す」方向にシフトしてきて、最近は自分でもハムが強化されつつあることを実感していたのだが、さて、外側のハムだけ鍛えられていないとは・・・・?


「内側のハムはダメージを受けているので、若干、内股気味なのでは?」


そういわれると、思い当たる節がある。本来はまっすぐ脚を落とせばいいのだけど、すぐ外側に開いてしまうクセがあったので、意識して膝を内側に内旋させていたのだった。どうやら、この影響で内側のハムだけ使い、外側のハムが置いてきぼりを食らったようだ。これはいかん。


「弱いので、張りがひどくなりがちです、まずはハムだけ全体を伸ばせるストレッチをしましょう。」


それで教わったのがこれ


「これだと、ハムだけ効率よく伸ばせるし、最初の頃は筋トレにもなります。」


やってみること数十秒。こうやって伸ばしてみると、どこがハムなのか、自分でもはっきり分かる。なるほどー。


「でも、痛めやすい筋肉なので、ダメージを受けないように慎重に伸ばしてください、無理はしないように・・・・。」


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先日の川原でのCXのテストが、その後、はじめてのライドだった。「確か、ストレッチで伸ばしている外側のハムってこの辺りだよな?」

などと、その筋肉の張りを意識しながらペダルを回すと、アラ不思議。膝がまっすぐ落ちていい感じで回せているではないか。そこを意識しているとすごく安定して、膝が外側にも内側にも流れていきづらい。まっすぐおろせているせいか、足裏も安定感がある。このまま、ハムを意識しつつ筋力をアップしていけば、前後の筋肉の不均衡は治せるかも・・・・・、と期待がふくらむ。



故障してから、ペダリングや歩く中での筋肉の動きを良く考えるようになった。そして、素人ながらに思ったことは、体の動作に伴って、どこのどういう筋肉がどう動くのか、ということを知ることが重要、ということだった。さらにその筋肉を意識する為に、ストレッチはものすごく有効な手段だと感じた。ストレッチで筋肉を張ることによって、普段は分かりにくい箇所でも意識しやすくなる。そして、意識できた筋肉が、実際の動作の時にどんな張りや緩みを起こしているか、ということに繋がってくると、単なる辛いだけのトレーニングが、もう少し変わったものになるのでは・・・・?



自分は元々運動神経など良くないし、実際自転車も速くないが、こういう思考の積み重ねはそういうことに関係なく、スポーツの楽しさに繋がっている。最初の頃は何が何でも速度、だったけど、今は楽しいペダリングが目標になりつつある。今後もこういう地味な感じで自転車を楽しんでいく予定。



さて、今回は前後に関する事柄だったので、次回は左右について。

では。


2013-02-10

全く役に立たない無印CX組み立て方法 part6

シクロクロス東京が催され、関東中のシクロクロス乗りがお台場に集まっている中、一人ひっそりと多摩川河川敷で組みあがった新車を試走した。

ちょっと腰の調子が悪いので、あまりトルクを掛けたテストは出来なかったが、一時間ほど走ってきた。


無印だと、こんな感じ。まったく目立たない、というか渋いというか。
それでは、各パーツ説明。

シフターはレトロシフト(CXVn)+シマノのWレバー(SL-7900)。

リアのシフトフィールは申し分なかったものの、フロントのレバーに指が当たると、インナー側に戻ってしまい、プレートとチェーンが擦ってしまう、というのがあった。要調整。ちょっとコツが必要になるかもしれない。

調整したら、無事10Sにも入るようになりました(笑)
ブレーキ。
メカニカル(ワイヤー引き)ディスクブレーキ(Hayes MX-5)。

メカディスクの組み付けは初めてではないが、シマノと違っていて少々手間取ってしまった(ヘイズは片側しか調整機構がない)。とはいえ、構造をしっかり理解できれば、特別なテクニックは不要、DYI派にはやさしい仕組みだと思う。

メカディスクの組み付けについては、ここを参照するといい。ものすごく分かりやすい動画だ。

ちなみに、泥だらけになって汚れやすいと分かっていたにも係わらず、白いブレーキアウターを選んでしまったのは、・・・・・自分でも良く理由が分からない、人間で不思議だなw


ディスクブレーキは、うっすらからガッツりまで、コントロールがしやすいので好み。


リアディレイラー(シマノの105。ミドルケージ)。

スプロケがティアグラなので、変速フィールはそれなり。ただし、変速ミスなどはなく快適。

これも使っていく内に、どんどんひどい有様になっていくんだろうな、とセンチメンタルになってみたり。


ドライブ周り。
クランクセット(シマノの105グレード、CX50。46/36)。
ディレイラー(シマノの確か、105のバンドタイプ)。

写真では見えないが、BB周りはファットな上、ダウンチューブも太く角断面。見るからにBB周りは剛性が高く感じられる。KCNCのBBは初めて使ったが、特に問題もなし。スムースにペダリングが出来て、楽しかった。




ハンドル周り。
カーボンハンドルが横扁平なので、手前の部分はかなりボリュームがある。
バーテープは最近お気に入りのFizik。よく見ると、左側のバーエンドキャップを入れ忘れているw



タイヤはMaxissのマッドレスラー。
このタイヤを生かすマッドコンディションは無かったが。
それほど経験はないが、以前使っていたCG-CXの方が今日のような固めの路面では転がしやすかった。

写真では分かりにくいが、フォークのクリアランスが広いので、もっと太いタイヤも装着できそうだ。


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さて、では肝心の試走について。

今回は多摩川土手の未舗装路を使った。よく晴れていたため、マッドコンディションは無し、乾いたかたい路面が果てしなく続く。白い砂を撒いて水はけの向上を狙った白い道はまさに、東京のストラーデ・ビアンケか?

路面の表面の状況に左右されずに、フレームのしなりを見るには丁度良い状況かもしれない。

今日の平均的な路面状況。見た感じより、デコボコしてテストは丁度よい。

結論からいうと、カーボン由来の微振動の吸収は期待通りだった。細かいうねりは角も取れて、確実に体に優しい。しかし、大きめのうねりの連続では、それほど吸収性が高いわけではない。リアよりもフロントの方が振動が気になるのは、構造的(リアがバイク全体を使った振動吸収に対して、)にいた仕方ないところだろうか?それとも、ディスクブレーキの関係だろうか?


ただ、今回は腰をまだ痛めているということもあり、ハイトルク・ハイスピードで試したわけではないので、その辺りはまだなんともいえない。トルクを上げていくと、もっと違った感触があるかもしれない。実際、うねりが緩やか場所でちょっとだけ強く踏んだ時、いきなりいい感じで走り始めた瞬間があった。腰が本復したら、この辺りは是非試してみたい。

今日は草地や砂地も走ってみたが、どちらも状況が良くなかった。草地は冬で葉が枯れ気味、夏の生い茂った草が出す粘るような抵抗感はない。砂地はしばらく行かなかったら、以前のようにどこまでもめり込んでいくような柔らかさがなかった。そもそも、この手の表面の状況はフレームよりもタイヤの影響が多いから、あまり意味がないかもしれないが。


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今回意外だったのは、サドル。フレームを買った際、安いのでついでに買ったサドルが、思ったより馴染んでしまった。見た目の格好がよくないので、ちょっとでも問題があったら買い換えてやろうと思っていたため、これは微妙な状態w


取りあえず、しばらくの間はこのCXでジテツウするので、舗装路も含め、更にチェックしていきたいと思う。痛めた腰にもやさしいのは間違いないし。

このバイクの調整を進めつつ、今度はバラバラ状態のescapeを組みあげる予定。


では。


2013-02-09

全く役に立たない無印CX組み立て方法 part5

リアのホイールが組めたら、後は一気呵成、と行きたいところだが、その後も若干時間が掛かってしまった。



ホイールへのスプロケット・ローターの取り付け。

スプロケはちょっとケチってティアグラグレード。変速を考えると、一番影響が大きいのはスプロケらしいが、消耗品に高い金は払いたくないという人情。

今回、BBの取り付けの為にラチェットハンドルを購入。ロックリング回しにも使えそうだぞ、と言うことでやってみると、かなりいい感じだ。もう、モンキレンチには戻るまい。

ロックリング回し+ラチェットハンドル・スプロケ編

ローターの方も、センターロック方式なら、スプロケと同じ工具で回すことが出来る。着脱はかなり簡単でいい感じ。でも、センターロック方式は構造上に関係で、6穴ボルト方式よりも少しだけ重いのが難点か?

ロックリング回し+ラチェットハンドル・ローター編。

トルクを掛けないといけない箇所に関しては、ラチェットハンドルは最高。アタッチメント式の自転車の専用工具を多く持っている人にはオススメ。


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ホイールを自転車に取り付けた後は、いよいよ変速関係。
リアディレイラーの取り付け・調整。
シマノの105。何となく、トップグレードよりも、これ位のグレードの方が衝撃とかに強そうなイメージがある(根拠無し)。
取り付けの1シーン。写真があまりありません。

ペダルの取り付け。
クランクブラザーズのエッグビーター(使いまわし)。
装着感に問題を感じないなら、軽く、泥詰まりに強いこのペダルはシクロクロスにかなりオススメ。

あまり知られていないメリットとして、クリートの厚みがSPDに比べると薄い為、クリートが地面に接触しにくい(勿論シューズの底の状態にもよるが)。大理石等のカタイ廊下を歩く時、あまり気を使わないで済む。

さびさびで恐縮です。



勿論、WAKOSのスレッドコンパウンドをしっかり馴染ませた後、締め付ける。
ペダル・BBなど、トルクが掛かって取れなくなる箇所は絶対コレを塗っておいた方がいい。後々、ものすごくラク。

ちなみに、このペースで行くと、一生掛かっても、このコンパウンドを使い切ることは出来なさそうだ。





チェーンの取り付け。
105グレード。チェーンのメンテをラクにする為に、ミッシングリンクを使用。今まで運用してきて、途中で取れてしまうなどのネガティブな点は無かった。オイルを指す時の目印にもなる、というは隠れたメリット。


チェーンを外す度に、チェーンを切るのはかなりメンドウだ。
この後、フロントとリアのディレイラーの調整を行ったが、この辺りの情報はネット上に豊富な為、割愛する。毎回、調整初期に「今回はちゃんと調整出来るか?」と不安になってしまうのはここだけの秘密。今回も結局、ちゃんと調整出来ました。


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そして、バーテープを巻き終え、ついに完成した!
・・・・・・と、ここで普通なら完成した写真を載せるとこだが、撮り忘れてしまった(笑)。


次回は、川原で軽くテストライドを行うので、その際に写真を取ることにする。

では。

2013-02-07

自転車と健康 - 対話編 cycling & health - the dialogue

かなり間が開いてしまった、「自転車と健康」。
先日、SFRで腰を痛めてまた通院しはじめた記念に再開することにした(笑)。


さて。

整体に通院しはじめて、一番うまくいかなかったこと。それは意外なことに、「対話」だった。


通院し始めて、2ヶ月たったある日。

先生「丸刈サンって、自転車で通勤されているんですよね。」
丸刈「はあ。」
先生「今度、その自転車見せてくださいよー。」
丸刈「いいですよ。」
先生「例のハンドルが曲がった、あの、ロードってやつですよね。」
丸刈「あ、はい。まあ、前傾なので腰によくないってのは分かってるんですが、ある程度距離を乗るときはラクなもんで。」
先生「え、距離ってどの位ですか?」
丸刈「測ったことはないので分かりませんが、大体、片道1時間ほどですかね?」
先生「!!」
丸刈「どうかしましたか?」
先生「いや、あの、毎日往復ですか?」
丸刈「そりゃま、片道だけってのはないですよね。」
先生「それは治らないですよ!」
丸刈「!!!」
先生「初めてしりました、てっきり、近場なのかと・・・・。」
丸刈「・・・・・・・・・・」



(何度か言ったつもりだったが、何故だ?)


これは、こういうことだった。


  • まず、ある程度流行っている整体は、先生の数が多い。
  • なので、行くたびに、施術する先生が変わる。
  • でも実は、方針を決めてるのはその中でリーダーみたいな役をやる先生。
  • (施術されながら)「自転車でレースに出てるんですよ。」「ジテツウで毎日2時間のってるんですよー。」
  • これは、ほぼ聞き流される。何故なら、施術をされながらの話は、世間話に過ぎないという先入観がある先生が多いからだ。
  • 当然、この情報はリーダーの先生に伝わらないことが多い。
  • 終了。


何故、施術中の会話=世間話、ということになるかについては、整体に行けばよく理解できるはずだ。周りで先生と会話している人はみんな世間話しかしていない。スポーツの話をするひとも、なんとなく怪我自慢っぽい感じで話している。なぜなら、みんな根本的に治す気がないからだ。これでは、先生の方も話を聞き流すようになっても仕方ない。

そんな中で、「効果的なストレッチはなにか?」「この痛む部位(ブイってなんだ笑)の筋肉は何ていうのか?」「この痛みは冷やすのか、温めるのか?」なんて、必死こいて聞いているのは、よく考えると自分だけだった。

つまりは、こういうことだったのだ。




さて、そういった反省を受けて、何が悪かったか考えてみた。また、改善点など。


  • 一番最初の問診の時に、全ての状況を話しておくのが大事。そうすると、カルテに全部記載される。
  • 伝えるべき事項は、痛めた原因、痛めた日時、痛む場所。
  • それと、このブログの読んでる方は、おそらく「自転車歴」「ジテツウの有無と乗車時間」「土日のロングライドの距離」「レース出場の有無」「他のスポーツ、例えば水泳・ランニングもやってる」等々もしっかり話しておくべきだろう。
  • もしレースが近ければ、「○月○日にレースがあるんですが、それまでに治りますか!?」と聞いてみるのもいいだろう。
  • あと根本的に、医者がスポーツに詳しいとは限らないことは認識しておくべきだろう。「スポーツ整体をやってます。」という但し書きもあまり信頼しないように。
  • 施術が始まったら、誰が施術方針を決めているか見抜いて、重要なことはその先生がいる時にしっかり話すように、事前にいうことを考えておく。

なにかどこかのマニュアル本のようだが。

本気で競技選手を見ている整体であれば、こういう気を使わなくても済むが、そんな整体は中々ないというのが現実だと思う。自転車競技に詳しい処など、なおさらである。



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その後、どうなったかというと、やはり先生の指示が明確になった。今はのっちゃだめ、のっていい。わかりやすい。ちなみに、今は乗っちゃ駄目だそうだ。


そして、先日。


丸刈「うわ。」
先生「大丈夫ですか?」
丸刈「脚の外側はめちゃめちゃです。ストレッチとかしてるんですけど、ほぐれないんですよね・・・・。」
先生「そりゃそうですよ。プロの選手もみんな、マッサー付けてるでしょ?自分じゃほぐすの限界があるんですよ。」
丸刈「そうかあ、確かに・・・・。」


痛みが出てからではなく、定期的なケア。筋肉がガチガチになって、自分で緩めることが出来なくなる前にケア。最近の整体は、治療じゃなくても格安でマッサージをやってくれたりもする(法律的にはギリギリらしいが)。今後はそういうのもやっていこうかな、と思っている。

健康ネタはいくつかあるので、次回はその内のどれかをやります。

では。



2013-02-06

全く役に立たない無印CX組み立て方法 part4

こんばんは。

こんな夜遅くになにやってるんだ、という話もあるけど、調子が悪くて早寝したら、変な時間に起きてしまった、という次第。

仕方がないので、昨日、意識朦朧とした中組み間違えたリアホイール組みを再挑戦することにした。


ちなみに、スポークは一本単位で購入可能な、タキザワで購入。いつもお世話になってます。


今度は間違えないぜ、と一本一本、確認しながら組んでいったものの、結局、穴が一つずれていてやり直しをするハメになってしまった。というのも、今回はディスクハブということで、今までやったことのない組みかたであるJIS組みで組まなくてはならず、勝手が違ったというのが言い訳だ。

要するに、ディスクハブの場合、リアホイールJIS組みで組む、というのがポイント、だと言いたかった。



さて、ここである事実が発覚。早速試しにそのホイールをフレームに合わせてみることにした。リアハブの長さは135mm、それに対してフレームのエンド幅は130mm、間違いなく引っかかって入らないはずだが・・・・・。


するっ。


あれ?すんなり入るぞ・・・・、もう一度。


するうっ。


間違いない、ぴったりだ。これは一体・・・・・。確かに、業者はメールで130mmだと言っていたはずだが。これはかの有名な「誤報」というやつかもしれない。これでハブをばらして、130mmに変換する手間が省けた。よかった、よかった、と喜んだところでハッと気付いた。

とりあえず先にスポークを頼んで組んでしまってから、ハブの軸とワッシャーを変えて長さを調整しようと思ったけど、本当は長さが変わるとスポーク長も変わるから、この手順だとセンターが出なかったんでは・・・・。

そう気付いたところで、軽く冷や汗をかいた、完全に手順が逆さまだ。今回はエンド幅が誤報だったからよかったものの、もし正解だったとしたら。出たとこ勝負の組み付けも限界だなあ、と思った。やはり、手順は大事。そもそも業者からの情報を鵜呑みにせず、ノギスで測っておくべきだった、なども大きな反省点だ。この自転車業界では、カタログスペックだけではなく、自分で確認することがどのシーンでも重要だ・・・・。

ようやく組みあがったリアホイールの精度は上々で、リムブレーキで使いたい位の出来だ(実はディスクブレーキの場合、ホイールはある程度グダグダでもブレーキングに影響はない)。これでリア周りを組み付けることが出来る。






さて、シクロクロスにせよ、ロードにせよ、今、ディスクブレーキ化が始まりつつある。そんな中、機械引きか油圧か?、ローターの径は?など規格のデファクトスタンダードも定まっていないが、今回話題にでた、リアのエンド幅の規格は特に難しい問題だ。

ロードのエンド幅は130mm。

MTBのエンド幅は135mm。

そして、今出回っているディスク対応のリアハブの長さは135mmである。MTBが基準なので、当然と言えば、当然。


実はCXでもロードでも、ディスク対応をうたっているフレームはリアのエンド幅が、130mmであったり、135mmであったりバラバラなのが現状だ。その内どちらかに収束すると思うが、シマノがハイグレードのカテゴリで130mmのロード用ディスクハブをリリースしない限り、最終的には135mmになるのではないかと予想している。そういう意味でも、無印CXが135mmでよかったと思う(どちらに転んでも、135mmのディスクハブはなくならない、っていうのもある)。

すでに持っている昔のクロモリやアルミロードにディスク台座を溶接する場合は、当然エンド幅130mmなはずなので、ディスクハブを130mに変換する必要があるので注意が必要だ(変えかたは、こういうサイトなどを参考に)。ちなみに、ごく少数、ホワイトインダストリーが130mmのハブを作っているが、ものすごく入手性が悪い。



さて、組み付けも佳境に入ってきた。次回は段取りから失敗しないようがんばろうw

では。






2013-02-03

全く役に立たない無印CX組み立て方法 part3

前回はフレームの購入まで遡ったが、今回は組み付けの続き。フロントのホイールはあるので、フロント周りを固めることにした。


ヘッドパーツ。いわゆるインテグレーテッド、という奴で、フレームにワンが最初から入っているタイプ。なので、難しい圧入作業をする必要はない。ちょっとだけ難易度が高いのは、フォークに下玉押しを圧入するところ。斜めに入ってしまっては台無しなので、通常、専用の圧入工具を使う。しかし自分はそんな工具は持っていないので、普段は径が大体あっている塩ビ管を使って上からハンマーで叩いていた。

今回はその塩ビ管も見当たらない、ので、こういうゴムハンマーを使って玉押しの周りを順番にコツコツ叩いて圧入した。

今から思うと、すごくリスキー。絶対やってはだめです。
フォークの取り付けとヘッドパーツについては、あとは特に書くべきことはなかった。昔のヘッドパーツなら、玉押しの微妙な調整なんかも重要だっただろうが、今時、ベアリングは殆どシールドベアリング。ガタがでないように、きちっと押されていれば問題はない。


ハンドル。ハンドルは、フレームを購入したした際、中華メーカーから買った無印カーボンハンドル。上ハンの部分が楕円になっており、握りやすい。確か2000円位。アルミより安い。しかし、軽さはアルミと比べて微妙。個人的には、フロントの振動吸収を担ってくれることを期待している。


話は外れるが、ドロップハンドルの握り部分はいろいろな呼び方があって混乱しがちだが、サイクルベースあさひにわかりやすい解説があったので、リンクする。ちなみに、自分がよく握る箇所は、ブラケット・ブラケットの先・肩の部分。どうでもいいか。





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閑話休題、今回のCXの特徴の一つとして、ブレーキレバーはちょっと変わったものを使っている。

RetroShiftだ。

好みにもよると思うけど、自分はカッコいいと思う。


これは、普通のブレーキレバーに、Wレバーを取り付けて手元シフトが可能になるという、一部の人々(コマンドシフター愛好家など)からすると夢のレバーである。こういう製品を待っていた人も多いはずだ。自分も10Sのコマンドシフターが売りに出でたら買おうと思っていたクチなので、我慢しきれず購入してしまった(日本だと、TKC Productionsさんから通販で購入可能)。

今回購入したのは、Vブレーキ対応のレトロシフトだった。これは、ロードの引き量で引けるワイヤー引きのディスクブレーキが殆どなかった為、MTBのものを流用するという狙いがあったので購入したのだが・・・・。

レトロシフトを購入したのは去年、2012年の夏頃。そして、現在までに状況は一変した。

嘗ては、AvidのBB7以外に選択肢がなかったシクロクロス用ディスクブレーキだが、ハイエンドのディスクブレーキ(BR-CX75)がシマノからリリースされたり、更にワイヤー引きを油圧に変換するコンバータも充実しつつあり、Vブレーキの引き量にこだわる理由が薄くなってしまった。しかも、MTBは油圧化が進んでおり、ワイヤー引きのブレーキの選択は減る一方だ。

今はまさにシクロクロスにとって過渡期であり、こういった規格の混乱は続くので仕方がない。この時期にリスキーと知りつつ新しいものに手を出す、というのはやはり性格だろうか?


それはともかく、このレトロシフトは構造もシンプルで、ドロドロの中に突っ込むシクロクロスには壊れにくく、うって付け。ルックスも、ワイヤーが外に出ていて、レトロ感満載だ。

Wレバーなので、一気に変速することも可能。例えば、こんな感じ。連続写真風にやってみた(特に意味はない)。


 



フロントはフリクション(無段階変速)。





次回は、ワイヤーの取り回しから。

では。

2013-02-01

全く役に立たない無印CX組み立て方法 part2

「あの時、僕は、カーボンでディスク付のシクロクロスを探していたんだ、それも無印のヤツを、ね・・・・。」


僕は去年の秋の初め頃、ディスク台座が付いたシクロクロスがほしくて仕方がなくて、CRCのCXコーナーで、愚かなことだと知りつつも、リンスキーのクーパーCXを、欲しい物リストに上げては消して、消しては上げてを繰り返していた。

実際の所、鉄以外の素材でディスク化されたフレームは限られていて、チタンであればボチボチ、カーボンに至っては皆無といった有様だった。僕はある時、パナソニックに行き、「ディスク台座オプション、全モデルに付けろ」と書いたプラカードを持って抗議しようと思ったほどだった。


そんなある日、何気無く打ち込んだ「シクロクロス カーボン ディスクブレーキ 販売」の検索結果に入っていたサイトが、「アリババ」だった。そして後に僕はそのサイトが一部自転車マニアを熱狂させた「中華シリーズ」の本拠地であったことを知ることになる・・・・・。



・・・・・・・・・・・・・・・



何故こんな書き出しになったのか自分でもよくわからないが、今回は無印CXを買った時の話。

「アリババ」は中国卸の輸入サイトだが、卸と言ってる割には単品買いにも応じてくれる。勿論、お金を出せば、ステム×100とか平気で用意してくる。だれでも「ビジネス」をはじめることが出来る素敵なサイトだ。

ここで商品を検索すれば、マッチした商品を売る「業者」が表示され、そこには最低販売数と大体の値段が書いてある。詳細はわからないから、直感でその商品をクリック!メッセージ入力を促されるので、英語で適当に、「let me know this price!」(←大分怪しい英語)とか書いておくと、後日「業者」から直接メールが来る。



そこからは延々とこんなやり取りが続く(ほぼ実話)。

「プライスリスト(エクセルファイル)は、こんな感じだよ、どうだい?ロードやMTBもあるんだよ。」

「ホイールや付属品のリストもあるんだ、いるかい?」

「決済は、銀行送金をオススメするよ、ペイパルは手数料が高いからね、え、ペイパルかい?まあいいけどね・・・・。」

「大事なことを聞くのを忘れてた!BBの規格はBSCかい、それともBB30がいいのかい?・・・・おっと、BSCは中止でBB30オンリーになっちまった(←何故?)、大丈夫かい?」

「リアのエンド幅は130mmだね、130mmのディスクのリアハブ?あいにく今、ウチには置いてないね。」

「今うちの方も(暴動で)荒れててね、配送業者が変わるよ、もちろん、送料負担はこっち持ちだから安心してくれよな?(←結局、EMSで来たけれど)」



・・・・・・・・



気づいたら、メールのスレッドが40を越し、交渉開始から一月ほどが経過した。その間、なんとなく親愛の情なども少しだけ湧きつつ。新作のフレームなので、決済から二ヶ月後に納品だという。その間僕は、暴動で荒れに荒れている状況で工場も大変なんだろうと遠い中国の地に思いをめぐらせていた。


そして12月中頃、それは届いた。


予想以上にダウンチューブが太く、角ばっており、BB周りはかなりボリュームがある。いわゆる、「BB周りの剛性が高そう」というやつだ。貧脚の僕が回し続けることができるだろうか?若干不安になった。

そして荷物を検品すると、フレームの付属品で入っているはずのシートポストがない。インボイスにも記載がない。


うーむ。


・・・・・・・・


面倒なので、苦情をいうのはやめておいた。それにたまたま、以前間違えて買った31.8mmのカーボンシートポストがあるので問題ない。


こうして僕は、まだはっきり規格の主流が定まらない混沌の最中にあるディスク・シクロクロスの世界に足を一歩踏み入れたのだった・・・。

もう組み付けはじめていて、無垢のフレームではない・・・・。

追記
大事なことを書き忘れた。フレームの価格は日本円で4万円だった。勿論、パーツの総計の方が遥かに高い。パーツは主にCRCで買いました(アリババではシマノ製品は殆ど買えない・・・)。
あと、メールでのやり取りは新鮮でおもしろかった。また、何か買おうと思っている。