自転車☆妄想日記: 10月 2012

2012-10-14

自転車と健康 - バランス編 cycling & health - the balance

自転車に乗り始めの頃、人が自転車に乗っているのを見て、こう思っていた。


みんな、きれいにペダリングしてるなあ、それに比べて、なんで僕はギクシャクしているんだろうか?と。


自転車に乗ってる最中、ふと下をみると、膝の軌道が明らかに違う。
足の裏の踏み位置が左右まるで違う。
坂を登ったり、強くペダルを踏み続けると、腰の片方が激しく痛くなる。


乗り始めの素人にも、さすがにそれは体感できた。僕の場合、左脚の違和感と左腰の痛みがひどかった。左脚で踏んでる感じがしなかった。そして、体の何をどうしてもそれは改善しなかった。おそらく、このアンバランスは、自転車に乗り始める以前からの癖だったと思う。


そういうものだと思って諦めるか、痛みは我慢すればいいや。

そう思っていた、半年ほど前までは。


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丁度その一年前頃から、僕はレースに参加し始めた。そして感じたのは、はっきりとしたレベルの差。特に、登攀では全く歯が立たない。さて何が違うか?その当時僕が出した結論は、以下の点だった。

  • 太りすぎ。減量して体脂肪率を減らせば、登りは改善するはず(この頃、体重72キロ、体脂肪率、24パーセントw)。
  • ペダリングの改善。フミフミから回すペダリングへ。また、左右均等に踏めるようにするべし。
  • 左腰の痛みの改善。

太りすぎの方は現在の所、64キロ前後、体脂肪率は17パーセントという所まで改善した。予想通り、登りは格段にラクになった。今後は少しずつ体脂肪率を落とすことで、より登攀力はあがっていくことが予想される。

ちなみに、ベンチマークとして、ヤビツ峠のタイム(交差点から)は減量前ベストでおおよそ50分。減量後はまだ測りにいっていないが、ちょっと楽しみにしている。タイムを計測したら、このブログに書くと思う。


さて、もう一方のペダリングと左腰の痛みについて。

実はその後、ペダリングも症状も悪化してしまう。もう、何が均等だかわからない上に、痛みは激しさを増し、ついには日常的に痛むようになってしまった。そしてある日の風呂上り、鏡をみて愕然とする。

体が右方向に弓なりに曲がってしまっていた!


さすがに素人でもこれはハッキリわかった、「激しく、やばい」と。「もう自転車以前にやばい」。


そこから、僕の整体通いが始まり、今に至る。で、今どうなったのか?実は、まだ治療中で完治はしていない。しかし、改善しつつある。


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次回以降、このプロセスについて、詳しく書いていきたいと思う。

先に結論を言ってしまうと、「自分は専門家ではないから、難しいことは医者に任せてしまおう。」というスタンスではダメで、自分もしっかり調べなくてはいけない、ということを学んだ。また、諦めずつづけていくことが大事だ、と。

自転車にのっている方で、腰痛や膝痛に悩んでいる方は多いと思う。このブログを読んで、すぐさまそれが改善するとは思わない。でも、「もう仕方ないや」と諦めている方が、もう一度チャレンジしようと思っていただければ、稚拙な文章を晒すことに価値があったといえる。


速い、遅い、の前に、気持ちのいい自転車生活。これが大事なんだなあ、と、最近つくづくそう思っている。


次回は、「話し合いって大事(笑)」。乞うご期待。

2012-10-11

自転車と健康 - 旅情編 cycling & health - Sentimental Journey

旅に出よう。


そう思ったのは、クロスバイクを買って半年も経たない頃だった。東京から神奈川、千葉辺りに何度か足を伸ばして近場のライドでは「冒険」感覚が薄れはじめた折、石川県に移り住んだ先輩から来た一本のメールは、旅に出るにはうってつけのキッカケだった。

そうして、夏休み一週間で東京から石川まで往復する自転車旅行のプランをたてた。当初の予定は二日で石川に到着・能登周りで一日・帰り二日という、今から考えるととんでもないプランだった。そして走り始めると、プランは大幅に修正を余儀なくされた。

その当時は肉体労働から長く遠ざかったメタボ全開の体だった為まるで走れず、そんな体ゆえに一日一日と体力を削られて、最後の方は時速20キロで走るのがやっとという最早ママチャリレベルの速度までに堕ちていた。

さて、単なる旅行記ならその無謀な行程を面白おかしく描くべきところだが、今回は行程の最終盤、5日目からの話をしたいと思う。何故なら、今回のテーマは「自転車と健康」だから。


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早朝、飛騨は白川郷の宿を発った僕は、山梨に向かう途中、天生峠・飛騨から奥飛騨への長い登り・阿房峠などの登りラッシュですっかり脚を使いきり、予定より大幅に手前の長野の塩尻市の健康ランドで宿を取ることにした。

健康ランドのうまくない食事を取り(失礼)、そそくさと休もうとした僕に襲い掛かったのは激しい下痢だった。その夜は下痢に悩まされ、殆ど睡眠をとることが出来なかった。それがまさしく「悪夢」の始まりだった。


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翌日、全く疲れの抜けないまま出立。体の異変に気付いたのは、パンクの修理中のことだった。

体が重い・・・・・。

前日はあまり寝ていないし、腹の具合だってよくない。それは重いはずだろう、なんて思いながら自転車に乗ろうとするが、乗れない。前日までとは違い、まるで気力は沸かないし、頭はガンガン痛い。一体どうしちまったんだ、僕は。

もしや、ハンガーノックか?いや、水分も栄養もしっかり取っているハズだ(←昨日の下痢のことを忘れているw)、これは一体・・・・?

その内、歩くのも辛くなってしまい、結局近くの病院へ直行。そして、医者の診断は「重度の疲労と脱水症状」だった。その日は一日中、生理食塩水を点滴され、しかもその間は水を口から飲ませてもらえず、乾きと餓えと倦怠感の中で、ただ診察室のベッドに横たわっていた。

病院から開放された後も自転車に乗ることも出来ない位衰弱していたが、運よく近くにあった家族経営のビジネスホテルに泊めてもらった。食事をする気力もなかったが、僕の哀れな姿を不憫に思ったのか、ホテルの方が自家栽培のきゅうりとブドウ(ここら辺が長野・山梨っぽいね)をおすそ分けしてくれた。それを無理矢理食べて、僕は倒れるように眠った。

翌日、多少回復した僕は輪行バッグを持っていなかったので、仕方なく自走で帰宅。ほぼ下り基調だったから可能だったが、往路のような厳しさだったらまた倒れていたことだろう。なにはともあれ、なんとか帰宅できたのは幸いだった・・・・。

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さて、今回のポイントは「脱水症状」である。何故僕は脱水症状に陥ってしまったのか?

初心者とはいえ、ハンガーノックの恐ろしさは本で読んで知っていた為、かなりの量の水分は補給していたし、塩分についても基本的に飲み物はスポーツドリンクにする等、ケアはしていた。それでも脱水症状に陥ってしまったのは、後から考えると幾つかの要因があった。


(1) まず、水分補給は、ペットボトルでがぶ飲みしていた。

 炎天下だと、これは思わずやってしまうことではないだろうか?しかし、これがまず第一にいけない。水分補給は、「少しずつ(二口三口位)、高い頻度(15分毎位)」で行うのが大原則だ。それは、水分は補給してから体が吸収するまである程度時間が掛かってしまうからだ。

この辺りは、セルフコントロールが必要になってくるが、呑みたい呑みたくなに係わらず、時間と量を決めてしまうのがいい方法だと思う。実際、僕の場合このやり方を取り入れてから、脱水症状になりにくくなったと思う。

余談だが、鼻がよくない人は口呼吸が増えて喉が渇きやすくなる為、水分補給が多めになりやすいので注意が必要だ(←経験談)。


(2) 水分以外のものを、あまり取らなくなった。

疲労がたまってくると、食欲が無くなってしまう場合がある。こういった状態で水分だけ補給しつづけると水分だけが腹にたまってしまい、「下痢状態」に陥ってしまう。こうなると、水分が体にとどまる時間が短くなり吸収出来る分が減ってしまう上に、折角摂取した少ない固形物も同時に流れてしまう。5日目の夜は、まさにこういった状態だったと思う。

対策は、「いやでも固形物を喉に通す。」 自転車旅だと、どうしても食事のサイクルがルーズになりがちで、食べたい時に食べないというのがまた食欲の減退を引き起こす。三度の食事とその間の補給は、水分と同じで「規則」を作って計画的に摂取するのが対策として有効だ。


(3) 発汗しすぎ。

この当時は記録的猛暑で、特に通過した甲府と長野はタイヤが道路に焼け付きそうな暑さだった。そんな暑さの中だから汗をかくのは当然だが、発汗を減らす努力は出来る。

例えば、肌に直接水をかけることによって熱を奪えばその分発汗量は減る。また、運動量を意図して落とせば体の発熱量が減るので、その分も発汗が減るだろう。そんな日は頻繁に日陰で休憩を取ってもいだろう。走っている間も、首筋はタオルなどガードしたり、日差しが強い時は敢えてウィンドブレーカーで両腕を直射日光から守るのも効果的だった(その場合はウィンドブレーカーのファスナーは勿論全開だw)。


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等々、知恵を絞れば、脱水症状を防ぐことは可能だと考えているが、これ以外でもっといい方法や対策がきっとあるだろう。機会があれば、プロの人や自転車歴ン十年の方々にそういうことをどんどん聞いてみたい。

そういった中で、新しい発見があり次第、随時またブログにアップして行く予定だ。乞うご期待。
















2012-10-08

自転車と健康 - 前口上 cycling & health - prologue

みんな健康の為に、有酸素運動になる自転車を乗りましょう!

ダイエットには、強度が低くて膝に負担が少ないサイクリングが最適です!

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世の中にはこんなキャッチフレーズが満ちている。ウォーキング・ランニングより、長く続くサイクリングの方が体の為にはいいですよ・・・・。

そう、自分もこの意見に全く同感だ。

自転車は、(ランニングなんかに比べて)衝撃が少ない「関節にやさしい」、ツーリングしながら楽しんで「長時間乗れる」そして、運動強度が低くできるから「有酸素運動」である。減量や運動不足解消にはもってこいのスポーツなのです。実際、自分自身、自転車を始めて15,6キロの減量に成功している。



しかし。

ここで敢えて言っておきたい、ある境界を超え始めた辺りから、自転車っていうのは全く体に良くないものなんだという事を。



はっきり云えば、いまよりちょっとでも速くなりたい、例えば、ある峠をxx分をきりたい、或いは、平地で時速40キロで巡航したいなんて思いはじめてトレーニング的なこと、例えば家でローラー台を回したり、片道1時間以上掛かるのに自転車通勤を始めたり、週末頻繁にロングツーリング(しかも一日に200キロ超えw)したりする人はその境界を越えている。勿論、知らぬ内にレースに出るようになった人なども当然一線を「超えている」といってもいい。

自転車を知らない一般人からみたらヤリスギでは?と、思えるこういった行動を取りはじめた人にとって、自転車はもう健康の為のスポーツではなく、己の肉体と精神を削りながらその代償としてほんの少しの速度を稼ぐ悪魔の競技なのだ・・・・。


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なんて少々大げさな表現かもしれないが。ただ物事には限度というものがあり、自転車に関してはその性質上、そういった限度を本人が未自覚の内に超えてしまうことが往々にしてある。そして、気づくと腰痛やら膝痛、抵抗力の低下なんていう当初の目的から間逆の不健康状態に陥ってしまう。

別に自転車をバッシングしているわけではなく、自転車はハードなスポーツなのでそれに対応した体のケアを行っていかないといけないんじゃなかろうか?というのが自分の意見だ。

なぜこんなこといっているのかというと、自分の自転車歴は3年ほどだが、そんな短いキャリアにもかかわらず、そろそろ体にガタが出始めているからだ(僕の場合、自業自得w)。

正直、自転車は楽しい。まず、通勤を自転車にすれば、日常生活の中で体を動かすことが出来る。自転車の機材を色々調べて選択するのも奥が深い。そして、週末になれば峠道に向かい、思う存分自然を楽しむことも出来る。自転車にのめり込んでしまうのは、自分ながらによく理解できる。


しかしそんな楽しい自転車も、それが原因で体を壊してしまっては元も子もない(勿論そうなったら自転車自体を楽しむことはできないし)。


そういったわけで、今後「自転車と健康」と題して、いままで自分がやってしまった愚かな失敗や、現在直面している体の問題(これは現在進行形なので未解決)について書いていきたいと思う。速くなる方法は教えるとはできないが、しょーもない失敗談なら豊富に経験している。

自分が恥を晒すことによって、体について悩んでいるサイクリストの気持ちが少しでもラクなれば幸いだ。

参考になるかどうかはわからないが折に触れて書いていきたい。乞うご期待(?)。