自転車☆妄想日記: assembly
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2013-10-31

Disk Brake Impression 2 - Shimano BR-M495

前回の続き。

今回取り上げるブレーキキャリパーもMTB用のメカディスク、Shimano BR-M495。ブレーキレバーも引き続き、RetroShift CX-Vを使用。ロード用のキャリパーではないので、購入の際はご注意を。

今回はテストとして、ほぼ3週間ほどの通勤と、200kmほどのロングライドで使った。ロングでは急勾配の下りもあったので、制動力のテストとしては十分と思われる。


Shimano BR-M495 (for V-Brake)

結果として、前回のHayes MX-4の際にもあった、シングルピストン・片面押しの構造上のネガはこのブレーキにも当てはまってしまった。

つまり、片面押しゆえに片減りが早く、制動力の低下が早いということだ。特に、押される側のパッドはワイヤー調節では解消されず、キャリパー側でクリアランスを調整しなければいけない。

また、シングルピストンの丸い所には何らかのモジュレーション機構が付いているらしく、ブレーキを握ってからの滑りがながく、なかなか効かないので下りでは左折車にぶつかりそうで少々危険だった。

本来、急制動時のタイヤロック防止で付いている機構だが、早く止まりたい場合は逆効果になってしまっている。もしかすると、そもそもこういう速度域での使用を想定していないのかもしれない(例えば、街乗りのMTB向け)。

また、キャリパーにワイヤーアジャスターの機構はついていないため、調整する場合はワイヤーを一度リリースするか、予めアウターワイヤーに自分でアジャスターをかましておく必要がある。勿論MTBで使用する場合はブレーキレバー側にアジャスターがあるのが普通なので、これはCXで使う場合のみの注意事項だ(もしかしたら、RetroShift CX-V以外ではあんまりないレアケースかもしれない)。


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ポジティブなポイントについて。まず、写真で見たとおり、マウント台座アダプターが付いているので、インターナショナルでもポストでも、どちらでも対応出来る。また、おそらくシマノ一番安いと思われるがローターも付属している。その上、ケーブルまで!つまり、ブレーキに関しては、オールインワンパッケージである。ブレーキレバーの引き量さえチェックしておけば、規格で迷う必要はないと言える。


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モジュレーション機能やこれらの付属品から総合して考えると、この製品は街乗り系のMTBに最初からついてる安くて止まれないブレーキをアップグレードしたい人をターゲットにしたものではないか?と思っている。つまり、峠を何度も昇り降りするロングライドや、長時間ノーメンテで走破するような使い方は向かない。



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残念ながら、今回の製品も安全という意味ではもうひとつ、という結果になってしまった。正直、モジュレーション機構を付けなければ、もっとカッチリ止まるのでないかと思ったが・・・。

それはともかく、次にブレーキは何を使うか思案したが、これがかなり難航した。一番最初に使うつもりだったCX用のBR-CX75は、早々にリコール。その上、某インプレでは「あんまり効かない」とはっきり書かれていた。

そもそもメカディスクの欠点もシングルピストンという構造が原因で、現状それしか見当たらないのだったら、どれも選んでも結局同じではないか?それともそれをカバーする技術があるのか?素直に油圧ディスクに行くしかないか、などと悶々としていた矢先、某CBNブログで、ダブルピストン・両面押しのメカディスクがつい最近リリースされたという記事を発見!

TRP Spyreである。

入手方法はTRPのサイトから直接購入するのが確実(というか、他のルートがない?)。すでにこのブレーキは入手、インストール済みなので、近い内にインプレしたいと思う。正直、現状CX用のメカディスクではベストかもしれない。

次回、TRP、またの名をテクトロ(笑)の汚名返上なるか、乞うご期待。




2013-10-29

Disk Brake Impression 1 - Hayes MX-4

最近、何本かロングライドをした結果、下りの際に止まれない感じだったので、いろいろディスクブレーキキャリパーを試している。フレームやホイールがどうとか言う前に、安全に止まれるだけの制動力があるかどうか、これが一番大事なことだと実感した。

そういったわけで、現在進行中のブレーキ検証を随時記録することにした。文章に起こすことで、自分の曖昧な部分もはっきりさせることが出来ると思う。


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今回は、そもそもの発端である一番最初につけていたブレーキ、Hayse MX-4。自分が所有しているのはこれの色違いの白。ブレーキレバーがRetroShift CX-V (Vブレーキの引き量)である関係上、ブレーキキャリパーもMTB用を選択した。

Hayes MX-4 Mecanical Disc Brake (for V-Brake)

このブレーキで当初は不満がなかったのだが、途中で幾つかのことに気づいた。それは・・・

長距離の下りだとパッドがすり減ってしまい、効きが極端に悪くなってしまう。

これは、シングルピストン・片面押しの構造上の問題である。押し付けられる側のパッドはローターの接触を避けるために、ギリギリ当たらない位置に調整するのだが、この位置からキャリパーの面までの幅が狭いので、割りと頻繁にブレーキパッドの調整が必要になった。平坦が多い、街乗り主体の場合はブレーキを使う頻度が低いので、気づきづらいかもしれない(実際、自分はロングライドに復帰してから気づいた)。

微妙なブレーキコントロールがしずらい。

これもシングルピストンの構造上、避けれないもののようである。ローターを片方から押し付けて、しならせて止めるわけだから、そもそもパッドとローターが平行ですらないので当然と言えば当然。この点、油圧ブレーキはダブルピストン・両面押しなのでこの弱点は克服されている。「ディスクブレーキはブレーキコントロールがしやすい」という情報があるが、これは油圧ディスクに限った話だ。


そして、意外なことに絶対的な制動力がそれほど強くない。

これは高速の下りを走るまで、気付かなかった点だ。タイヤが負けるほど制動力が強いというイメージだったが、高速時にはパッドの上をローターが滑るような感覚が強かった。おそらくこれも、シングルピストンの構造上の問題だろう。押される側のパッドが減れば減るほど、その分押される幅も増え、結果ローターの歪みが強くなってしまう。これでは制動力も落ちてしまっても不思議ではない。

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ネガティブなポイントが並んでしまったが、勿論ポジティブなポイントもある。リムがすり減らないパッドの調整自体はすごく簡単等々、ディスクブレーキ由来のものだ。ネガティブなポイントを払拭出来れば、あえてキャリパーやVブレーキに戻る必要もないように思っている。そもそも、今のバイクを運用していこうと思ったら、キャリパー台座もVブレーキ台座もないのだから、突っ走るしかない(笑)

ネガティブなポイントの原因は、シングルピストンであることのようなので、真っ先にそこをケアしようかと思ったが、念のために他社のシングルピストンのものを試してから次に進みたいと思う。次回はシマノのBR-M495をインプレする。

あまり期待はしないで待っていてほしい。

2013-10-04

最近のロングライドあれこれ

前回の投稿で、レース復帰についてゴニョゴニョいってみたが、最終的に復帰は来年に持ち越すことにした。中途半端ではなく、今度は完治させる、そう決めたからだ。

とはいえ、レースには出れずとも、強度を下げて走ることはできるので、復帰までは旅がてら、減量がてら、週末には積極的にロングライドに行くことにした。また、春先にはどこかしらのキャノンボールに挑戦したい、という目標も設定した(キャノンボールについては、これを参照のこと)。キャノンボールのコースの下見を兼ねたライドなんていうのもいい。

そういうわけで、この9月の週末は積極的にロングライドを行った。目的は前述の通りだが、それに何点か加えるとこんなところになる。

  • レース復帰に備えての減量。
  • キャノンボールのルートの下見。
  • ロングライドの装備のノウハウの蓄積(日帰り、宿泊、弾丸ツアー)。
  • 垂れないための補給の確立。
  • ペダリング技術の向上。
  • 機材のテスト。
  • 歴史に関連する史跡や土地を見つけて感慨に耽る。
  • 寝ないで走る技術を身につける、あるいは、道端で寝る技術。

まあ、至って普通の目的なので、いまさら列挙するまでもなかったかも。



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9月に行った主なロングライドは以下の三回。どれもヘビーだったが、得るものも多かった。

  1. 一泊ライド
    自宅(東京都大田区)→高尾→甲府(一泊)→本栖湖→山中湖→小田原→自宅。
  2. 徹夜ライド
    自宅(東京都大田区)→ヤビツ峠→道志→本栖湖→富士宮→箱根→自宅。
  3. 日帰りライド
    自宅(東京都大田区)→日本橋→高崎→軽井沢→輪行で自宅。
いろいろなことがあったので、箇条書きでまとめてみたい。

  • 甲府・石和の日帰り温泉「みかさの湯」は真っ暗なぶどう畑の真ん中にあって、面食らった。しかし、夜の時間帯だと、東京の銭湯なみ(500円)では入れてお得。
  • 身延から本栖湖に出る「本栖みち」は、10キロ超の本格的なヒルクライムだった。甘く見積もっていたので、途中で補給が切れてしまった。道の脇に水が湧いているのを見つけたので飲もうとして、よく見るとそれが農業用水だったこと気付き思いとどまった。
  • 夜の時間帯の「道志みち」さぞ静まり返っているだろうと予測していたが、実はキャンプ場が無数にあり、むしろ森の中のキャンプの明かりが綺麗だった。それどころか、山中なのにバーベキューの肉を焼く匂いが漂い、なにかたまらない気持ちになった。
  • 夜の富士パノラマライン走行中、鹿の尻と思しきものが森のなかに消えていくのを見かけて、ちょっと感動した。
  • 田子の浦のセブン-イレブンで、浜松から箱根までのマラソンを挑戦している学生さんに遭遇。お互い、夜中のため補給も持ち金も切れて、ぐったりしたまま、セブン-イレブンの軒下で話した。
  • 峠の釜飯やさんのドライブインでそばを頼んだら、鳥のささみが入っていてテンションがあがった。
  • ブルベライダーのブログを参考にして、塩アメを定期的に舐めていたら、垂れずに走りきれた。自分内マストアイテムに認定。
  • 夜の碓氷峠で、また鹿の尻を見つける。
  • 輪行で初めて新幹線を使った。高い。自由席だと座れない。ただし、自転車が丁度収納が出来る棚が連結部分の上にあったので、これに関しては悩む必要はない。
  • モンベルのフロントバッグが最強と知る(これで防水だったら、と悔やまれてならない)。

週一の週末のロングに加えて、毎日の自転車通勤で、体的にはいわゆる「コンディションが上がってきている」状態になってきた。正直、こんな感覚は初めてで驚いている。

ただし、強度の低いペダリングを続けているので、いざという時に強く踏めなくなっている。今は腰の関係上仕方ないが、治療の進行具合に注意して適度にインターバルを加えることも必要になってきそうだ。

当面は腰を気遣いながら走るしかないので、強度が低くても問題はない。逆にストレスをためないよう、いろいろなセルフ企画を盛り込んで、楽しく走っていくつもりだ。歴史ライド、なんても良さそうである(城・古戦場巡りとか)



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ロングライドは機材のテストにうってつけの機会である。ディスクブレーキや中華カーボンホイール(リムは届いたのであとはシマノハブのリリース待ち)など、折があったらこれらの話も記録しておこうと思う。乞うご期待。





2013-08-24

腰、未だ治らず、焦らずいこう

一年かけてようやく治りそうだった腰が、6月に再発。流石に原因が知りたかったので、今度は大きめの病院でMRIを取ると・・・、病名は椎間板ヘルニアと確定した。

「兄弟、おれたちは、原因不明の腰痛ではなかった!」(MG4風に)

いや、そんなことはどうでもいい。どこの医者に言っても、レントゲンでは誰もはっきりした診断を下さなかったのだが、MRIでは一発確定。おかげで、痛み止め以外の薬を始めて処方されたのだった・・・。


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さて、そんな感じで今シーズンのレース復帰も怪しくなってきたけど、今度は薬(ヘルニアの出っ張りを少しづつ削る効果あり)もあるし、急に治ってしまった場合を考えて、しっかり自分の自転車を整備しておくことにした。もちろん、今季ロードレースで(出れたら)使う予定の、China Carbon CX 2013 - Disk Brakである。


(1)タイヤ交換

毎日の通勤で乗っていると、タイヤなどあっという間に磨り減ってしまう。そんなわけで、パナのS2は交換。近所の某Yロードで安めのタイヤを物色していると。

シュワルベ DURANO SKID 25c 3xxx円(値段は忘れた・・・)

なんていうものを発見。SKID?なんのこっちゃ。でも、グリップと耐久性が自慢と書いてある。通勤やロングライドには丁度いい。25cなんで軽くはないがグリップがいいんだったら、安全の観点からこのままレースで使ってもいいだろう・・・。

そして帰宅してググってみて、なるほど、ピストの人がやるスキッドね(スキッドが分からない人はぐぐってください)。そりゃ、頑丈そうだわ。ということで、交換。ちなみに、今回の空気圧は6bar。自分にしては高圧にしてみた。

ちょっとだけ試し乗りしてみた感触では、シュワルベ独特の「ペタペタ感」があり、乗り心地も悪くない。通勤で使う予定なので、近いうちに軽くインプレしてみたい。


(2)BBの異音対策

最近、BB周りから「パキパキ」いう異音がしたので、とりあえずクランクを分解して、再度組み付けてみた。BBは勿論、増し締める。すると・・・異音はなくなり、あっさり治ってしまったw BBの規格がBB30なので難航するかと思ったのだが(BB30はこの異音について、ネット上でかなり多く指摘されている)。


(3)ディスクブレーキのパッド

最近、前のブレーキの効きがよくない。ちょっと滑るような感じでタイヤをロックすることが出来ないのだった。そろそろパッドの替え時なのか?半年も立たず、街乗りレベルなのに?うーむ、とりあえず、分解してみようということになった。

そういえば、ディスクブレーキは始めての所有でノウハウが少ない。その上、今回は情報が少ないHayesのMX-5。公式ページにはパッドの交換方法がのってなかったので、ググって調べた。

HAYES MX4を洗浄してみた。

こちらはMX-5だけど、このページに書いてあるとおりに分解できた。感謝。

結果的に、パッドはまだまだ使える状態だったが、固定されている方のパッドがキャリパーの面とほぼツライチになる位に磨り減っていた。これでは効かないはずだ。

固定側のパッドをもうちょっと出っ張らす方向で調整すると、制動力をほぼ元通りにすることができた。ここら辺の仕組みは、シンプルだけどホントによく出来た構造だ。ディスクブレーキは、使えば使うほど、仕組みの堅牢さが分かる。バネ一本とワイヤーの張り、そして舟の微妙な角度のさじ加減で調整を行うVブレーキとは全然違うと思う。


(4)ヘッド周りのガタ

調整しても、すぐにガタが出てしまうヘッドパーツ。原因はプレッシャーアンカーが緩んできてしまうこと。とりあえず、増しじめしておいた。もしかすると、また緩んで来るかもしれない。


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とりあえず、普段のトレーニング用としては万全な体制になった。特に文句はないが、レースではちょっとホイールが重すぎると思っている。アルミのディープリムは頑丈だが、重さはそれなりである。トレーニングとしては重いのはいいけれど。

そんなわけで、中華カーボンリムを使って、ディープなディスクホイールを組んでやろうかと思い始めて、現在検討中である。その流れ上、最近は完組と手組の違いについていろいろ考えている。この話は、また別の機会に取り上げたい。

2013-03-17

全く役に立たない無印CX組み立て方法 part7

無印CXで自転車通勤を始めて大体一ヶ月。ここらで、通勤で使った場合のインプレでも書いておこうかと思う。


普通のインプレでは面白くないので、大体2週間毎に、こんなリズムで乗ってみた。


第1・2週 無印CX マキシス・マッドレスラー(32c・3bar)
第3・4週 ProLite Espresso ヴィットリア・ストラーダ(23c・4bar)
第5・6週 無印CX パナソニック・S2(23c・4bar)


バイクが途中違うやんけというツッコミは受け付けない。いや、別に狙ってこういうリズムになったわけではないが、二週目の終わりにパンクして、直すのが面倒で二週間経ってしまった。そして、パンク修理の時に思いついて、たまたま余っていた安クリンチャーを使った、という顛末。


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さてそれでは、第1・2週目。

普通のCX仕様での通勤にて。この時、丁度雨にも恵まれのでいいテストになった。乗り心地に関しては、特にいうことはない。32c位になると、舗装路ではもはやフレームと関係ない位乗り心地がよい。ただ、見た目の通り大きな段差の衝撃はそれほど吸収してくれない。どうも自分は衝撃吸収性の高いフレームに縁がないらしい。逆に、踏んだら結構進みそうなだなと思った(腰が痛いので、実際には踏んでない・・・)。

ちなみに、フォークはカタイ。もしかすると、オフ用なので頑丈なのかもしれない。ディスク台座がついているので、あんまりフォークの先っぽがしなってしまっても困る、ということもあるかも。この辺りは、CXを街乗りに流用したい人は要注意かもしれない。

意外だったのは、雨。メカディスクだからか判らないが、音鳴りがひどい。しっかり止まることは止まるので問題はないが、何しろうるさい。しばらく乗ってると、段々鳴りは少なくなる。ローターは濡れてないほうがいいのかもしれない。(2013/4現在。今はこの音にも慣れてしまいましたw)



パンクしたからバイクを変えた第3・4週目。

久しぶりのアルミ。半端なくカタイ。後ろの三角形がまるで塊のように感じられた。自分でもよくこんなのに乗っていたなあと思ったが、乗って10分もしたら慣れてしまったw こっちは、ホントに踏んだだけ進む。乗り換えて比較すると、わかりやすい。

しかし、振動に関しては安物とはいえチューブラー。タイヤの空気圧が低めの為、かなり押さえ込まれている。そのせいで抵抗が増えているという感じもない。やはりロードはチューブラーの方がいい、ような気がする・・・。

あと意外だったのが、高速での下り。段差や振動を吸収して意外に良い乗り心地。やはりこのバイク、高速巡航向きなのかもしれない。




タイヤの威力をなくして乗ってみるとどうなったか、第5・6週。

乗り心地に関してはタイヤが殆どを担っていたんではないか、という疑問を消し去れなかったので、23cのタイヤをはかせて走ってみた。

結果、そんなことはなかった。

おおきな段差ではほとんど変わらなかったが、微振動や乗り心地はかなりいい。さすが、(ほぼ)フルカーボン構成のバイク。塊みたいなEspressoに比べると、まるで別の乗り物だ。

よく考えると、CXに23cって、単なるアップライトなロードということで、悪いわけがない。雪等の悪天候を考えると冬はCXタイヤ、ってことになるかも知れないけど、これからの時期は23cで全く問題ない。欲を言えば、タイヤの交換ではなく、オン・オフ用のホイールが別にあればいいのだけど。

そして、今度はそこそこのパワーで踏んでみた。平地で40キロオーバーで走ってみたが、そこにいたるまで気持ちよく加速することが出来た。やはり、ある程度の固さはある。もっとも今の腰の状態ではそれ以上の速度を出すのはむずかしく、もしかすると40キロ前後で打ち止めの剛性かもしれない。これは、またの別の機会に試したいと思う。

正直、この乗り心地でこの剛性なら、ちょっとしたロードのレースなら問題ないんでは?と思う。例えば、アップライトでも問題のない登り主体のレースとか。


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というわけで、早速JCRCにメールで問い合わせてみた。「シクロクロス車で、ディスクブレーキはOKでしょうか?」と。


そして、その答えは「OK。」


いやー、さすがJCRC。懐が深い!


そういうわけで、もしかすると、今期はこのCXでJCRCに参戦する、といっても、前はEscapeで出てたから別段新しい試みともいえないが。


次回のインプレは、ロードレースでのCX、ということになるだろうか?こんどこそ、ハイトルクで踏むことが出来るか?


乞うご期待。

2013-02-10

全く役に立たない無印CX組み立て方法 part6

シクロクロス東京が催され、関東中のシクロクロス乗りがお台場に集まっている中、一人ひっそりと多摩川河川敷で組みあがった新車を試走した。

ちょっと腰の調子が悪いので、あまりトルクを掛けたテストは出来なかったが、一時間ほど走ってきた。


無印だと、こんな感じ。まったく目立たない、というか渋いというか。
それでは、各パーツ説明。

シフターはレトロシフト(CXVn)+シマノのWレバー(SL-7900)。

リアのシフトフィールは申し分なかったものの、フロントのレバーに指が当たると、インナー側に戻ってしまい、プレートとチェーンが擦ってしまう、というのがあった。要調整。ちょっとコツが必要になるかもしれない。

調整したら、無事10Sにも入るようになりました(笑)
ブレーキ。
メカニカル(ワイヤー引き)ディスクブレーキ(Hayes MX-5)。

メカディスクの組み付けは初めてではないが、シマノと違っていて少々手間取ってしまった(ヘイズは片側しか調整機構がない)。とはいえ、構造をしっかり理解できれば、特別なテクニックは不要、DYI派にはやさしい仕組みだと思う。

メカディスクの組み付けについては、ここを参照するといい。ものすごく分かりやすい動画だ。

ちなみに、泥だらけになって汚れやすいと分かっていたにも係わらず、白いブレーキアウターを選んでしまったのは、・・・・・自分でも良く理由が分からない、人間で不思議だなw


ディスクブレーキは、うっすらからガッツりまで、コントロールがしやすいので好み。


リアディレイラー(シマノの105。ミドルケージ)。

スプロケがティアグラなので、変速フィールはそれなり。ただし、変速ミスなどはなく快適。

これも使っていく内に、どんどんひどい有様になっていくんだろうな、とセンチメンタルになってみたり。


ドライブ周り。
クランクセット(シマノの105グレード、CX50。46/36)。
ディレイラー(シマノの確か、105のバンドタイプ)。

写真では見えないが、BB周りはファットな上、ダウンチューブも太く角断面。見るからにBB周りは剛性が高く感じられる。KCNCのBBは初めて使ったが、特に問題もなし。スムースにペダリングが出来て、楽しかった。




ハンドル周り。
カーボンハンドルが横扁平なので、手前の部分はかなりボリュームがある。
バーテープは最近お気に入りのFizik。よく見ると、左側のバーエンドキャップを入れ忘れているw



タイヤはMaxissのマッドレスラー。
このタイヤを生かすマッドコンディションは無かったが。
それほど経験はないが、以前使っていたCG-CXの方が今日のような固めの路面では転がしやすかった。

写真では分かりにくいが、フォークのクリアランスが広いので、もっと太いタイヤも装着できそうだ。


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さて、では肝心の試走について。

今回は多摩川土手の未舗装路を使った。よく晴れていたため、マッドコンディションは無し、乾いたかたい路面が果てしなく続く。白い砂を撒いて水はけの向上を狙った白い道はまさに、東京のストラーデ・ビアンケか?

路面の表面の状況に左右されずに、フレームのしなりを見るには丁度良い状況かもしれない。

今日の平均的な路面状況。見た感じより、デコボコしてテストは丁度よい。

結論からいうと、カーボン由来の微振動の吸収は期待通りだった。細かいうねりは角も取れて、確実に体に優しい。しかし、大きめのうねりの連続では、それほど吸収性が高いわけではない。リアよりもフロントの方が振動が気になるのは、構造的(リアがバイク全体を使った振動吸収に対して、)にいた仕方ないところだろうか?それとも、ディスクブレーキの関係だろうか?


ただ、今回は腰をまだ痛めているということもあり、ハイトルク・ハイスピードで試したわけではないので、その辺りはまだなんともいえない。トルクを上げていくと、もっと違った感触があるかもしれない。実際、うねりが緩やか場所でちょっとだけ強く踏んだ時、いきなりいい感じで走り始めた瞬間があった。腰が本復したら、この辺りは是非試してみたい。

今日は草地や砂地も走ってみたが、どちらも状況が良くなかった。草地は冬で葉が枯れ気味、夏の生い茂った草が出す粘るような抵抗感はない。砂地はしばらく行かなかったら、以前のようにどこまでもめり込んでいくような柔らかさがなかった。そもそも、この手の表面の状況はフレームよりもタイヤの影響が多いから、あまり意味がないかもしれないが。


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今回意外だったのは、サドル。フレームを買った際、安いのでついでに買ったサドルが、思ったより馴染んでしまった。見た目の格好がよくないので、ちょっとでも問題があったら買い換えてやろうと思っていたため、これは微妙な状態w


取りあえず、しばらくの間はこのCXでジテツウするので、舗装路も含め、更にチェックしていきたいと思う。痛めた腰にもやさしいのは間違いないし。

このバイクの調整を進めつつ、今度はバラバラ状態のescapeを組みあげる予定。


では。


2013-02-09

全く役に立たない無印CX組み立て方法 part5

リアのホイールが組めたら、後は一気呵成、と行きたいところだが、その後も若干時間が掛かってしまった。



ホイールへのスプロケット・ローターの取り付け。

スプロケはちょっとケチってティアグラグレード。変速を考えると、一番影響が大きいのはスプロケらしいが、消耗品に高い金は払いたくないという人情。

今回、BBの取り付けの為にラチェットハンドルを購入。ロックリング回しにも使えそうだぞ、と言うことでやってみると、かなりいい感じだ。もう、モンキレンチには戻るまい。

ロックリング回し+ラチェットハンドル・スプロケ編

ローターの方も、センターロック方式なら、スプロケと同じ工具で回すことが出来る。着脱はかなり簡単でいい感じ。でも、センターロック方式は構造上に関係で、6穴ボルト方式よりも少しだけ重いのが難点か?

ロックリング回し+ラチェットハンドル・ローター編。

トルクを掛けないといけない箇所に関しては、ラチェットハンドルは最高。アタッチメント式の自転車の専用工具を多く持っている人にはオススメ。


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ホイールを自転車に取り付けた後は、いよいよ変速関係。
リアディレイラーの取り付け・調整。
シマノの105。何となく、トップグレードよりも、これ位のグレードの方が衝撃とかに強そうなイメージがある(根拠無し)。
取り付けの1シーン。写真があまりありません。

ペダルの取り付け。
クランクブラザーズのエッグビーター(使いまわし)。
装着感に問題を感じないなら、軽く、泥詰まりに強いこのペダルはシクロクロスにかなりオススメ。

あまり知られていないメリットとして、クリートの厚みがSPDに比べると薄い為、クリートが地面に接触しにくい(勿論シューズの底の状態にもよるが)。大理石等のカタイ廊下を歩く時、あまり気を使わないで済む。

さびさびで恐縮です。



勿論、WAKOSのスレッドコンパウンドをしっかり馴染ませた後、締め付ける。
ペダル・BBなど、トルクが掛かって取れなくなる箇所は絶対コレを塗っておいた方がいい。後々、ものすごくラク。

ちなみに、このペースで行くと、一生掛かっても、このコンパウンドを使い切ることは出来なさそうだ。





チェーンの取り付け。
105グレード。チェーンのメンテをラクにする為に、ミッシングリンクを使用。今まで運用してきて、途中で取れてしまうなどのネガティブな点は無かった。オイルを指す時の目印にもなる、というは隠れたメリット。


チェーンを外す度に、チェーンを切るのはかなりメンドウだ。
この後、フロントとリアのディレイラーの調整を行ったが、この辺りの情報はネット上に豊富な為、割愛する。毎回、調整初期に「今回はちゃんと調整出来るか?」と不安になってしまうのはここだけの秘密。今回も結局、ちゃんと調整出来ました。


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そして、バーテープを巻き終え、ついに完成した!
・・・・・・と、ここで普通なら完成した写真を載せるとこだが、撮り忘れてしまった(笑)。


次回は、川原で軽くテストライドを行うので、その際に写真を取ることにする。

では。

2013-02-06

全く役に立たない無印CX組み立て方法 part4

こんばんは。

こんな夜遅くになにやってるんだ、という話もあるけど、調子が悪くて早寝したら、変な時間に起きてしまった、という次第。

仕方がないので、昨日、意識朦朧とした中組み間違えたリアホイール組みを再挑戦することにした。


ちなみに、スポークは一本単位で購入可能な、タキザワで購入。いつもお世話になってます。


今度は間違えないぜ、と一本一本、確認しながら組んでいったものの、結局、穴が一つずれていてやり直しをするハメになってしまった。というのも、今回はディスクハブということで、今までやったことのない組みかたであるJIS組みで組まなくてはならず、勝手が違ったというのが言い訳だ。

要するに、ディスクハブの場合、リアホイールJIS組みで組む、というのがポイント、だと言いたかった。



さて、ここである事実が発覚。早速試しにそのホイールをフレームに合わせてみることにした。リアハブの長さは135mm、それに対してフレームのエンド幅は130mm、間違いなく引っかかって入らないはずだが・・・・・。


するっ。


あれ?すんなり入るぞ・・・・、もう一度。


するうっ。


間違いない、ぴったりだ。これは一体・・・・・。確かに、業者はメールで130mmだと言っていたはずだが。これはかの有名な「誤報」というやつかもしれない。これでハブをばらして、130mmに変換する手間が省けた。よかった、よかった、と喜んだところでハッと気付いた。

とりあえず先にスポークを頼んで組んでしまってから、ハブの軸とワッシャーを変えて長さを調整しようと思ったけど、本当は長さが変わるとスポーク長も変わるから、この手順だとセンターが出なかったんでは・・・・。

そう気付いたところで、軽く冷や汗をかいた、完全に手順が逆さまだ。今回はエンド幅が誤報だったからよかったものの、もし正解だったとしたら。出たとこ勝負の組み付けも限界だなあ、と思った。やはり、手順は大事。そもそも業者からの情報を鵜呑みにせず、ノギスで測っておくべきだった、なども大きな反省点だ。この自転車業界では、カタログスペックだけではなく、自分で確認することがどのシーンでも重要だ・・・・。

ようやく組みあがったリアホイールの精度は上々で、リムブレーキで使いたい位の出来だ(実はディスクブレーキの場合、ホイールはある程度グダグダでもブレーキングに影響はない)。これでリア周りを組み付けることが出来る。






さて、シクロクロスにせよ、ロードにせよ、今、ディスクブレーキ化が始まりつつある。そんな中、機械引きか油圧か?、ローターの径は?など規格のデファクトスタンダードも定まっていないが、今回話題にでた、リアのエンド幅の規格は特に難しい問題だ。

ロードのエンド幅は130mm。

MTBのエンド幅は135mm。

そして、今出回っているディスク対応のリアハブの長さは135mmである。MTBが基準なので、当然と言えば、当然。


実はCXでもロードでも、ディスク対応をうたっているフレームはリアのエンド幅が、130mmであったり、135mmであったりバラバラなのが現状だ。その内どちらかに収束すると思うが、シマノがハイグレードのカテゴリで130mmのロード用ディスクハブをリリースしない限り、最終的には135mmになるのではないかと予想している。そういう意味でも、無印CXが135mmでよかったと思う(どちらに転んでも、135mmのディスクハブはなくならない、っていうのもある)。

すでに持っている昔のクロモリやアルミロードにディスク台座を溶接する場合は、当然エンド幅130mmなはずなので、ディスクハブを130mに変換する必要があるので注意が必要だ(変えかたは、こういうサイトなどを参考に)。ちなみに、ごく少数、ホワイトインダストリーが130mmのハブを作っているが、ものすごく入手性が悪い。



さて、組み付けも佳境に入ってきた。次回は段取りから失敗しないようがんばろうw

では。






2013-02-03

全く役に立たない無印CX組み立て方法 part3

前回はフレームの購入まで遡ったが、今回は組み付けの続き。フロントのホイールはあるので、フロント周りを固めることにした。


ヘッドパーツ。いわゆるインテグレーテッド、という奴で、フレームにワンが最初から入っているタイプ。なので、難しい圧入作業をする必要はない。ちょっとだけ難易度が高いのは、フォークに下玉押しを圧入するところ。斜めに入ってしまっては台無しなので、通常、専用の圧入工具を使う。しかし自分はそんな工具は持っていないので、普段は径が大体あっている塩ビ管を使って上からハンマーで叩いていた。

今回はその塩ビ管も見当たらない、ので、こういうゴムハンマーを使って玉押しの周りを順番にコツコツ叩いて圧入した。

今から思うと、すごくリスキー。絶対やってはだめです。
フォークの取り付けとヘッドパーツについては、あとは特に書くべきことはなかった。昔のヘッドパーツなら、玉押しの微妙な調整なんかも重要だっただろうが、今時、ベアリングは殆どシールドベアリング。ガタがでないように、きちっと押されていれば問題はない。


ハンドル。ハンドルは、フレームを購入したした際、中華メーカーから買った無印カーボンハンドル。上ハンの部分が楕円になっており、握りやすい。確か2000円位。アルミより安い。しかし、軽さはアルミと比べて微妙。個人的には、フロントの振動吸収を担ってくれることを期待している。


話は外れるが、ドロップハンドルの握り部分はいろいろな呼び方があって混乱しがちだが、サイクルベースあさひにわかりやすい解説があったので、リンクする。ちなみに、自分がよく握る箇所は、ブラケット・ブラケットの先・肩の部分。どうでもいいか。





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閑話休題、今回のCXの特徴の一つとして、ブレーキレバーはちょっと変わったものを使っている。

RetroShiftだ。

好みにもよると思うけど、自分はカッコいいと思う。


これは、普通のブレーキレバーに、Wレバーを取り付けて手元シフトが可能になるという、一部の人々(コマンドシフター愛好家など)からすると夢のレバーである。こういう製品を待っていた人も多いはずだ。自分も10Sのコマンドシフターが売りに出でたら買おうと思っていたクチなので、我慢しきれず購入してしまった(日本だと、TKC Productionsさんから通販で購入可能)。

今回購入したのは、Vブレーキ対応のレトロシフトだった。これは、ロードの引き量で引けるワイヤー引きのディスクブレーキが殆どなかった為、MTBのものを流用するという狙いがあったので購入したのだが・・・・。

レトロシフトを購入したのは去年、2012年の夏頃。そして、現在までに状況は一変した。

嘗ては、AvidのBB7以外に選択肢がなかったシクロクロス用ディスクブレーキだが、ハイエンドのディスクブレーキ(BR-CX75)がシマノからリリースされたり、更にワイヤー引きを油圧に変換するコンバータも充実しつつあり、Vブレーキの引き量にこだわる理由が薄くなってしまった。しかも、MTBは油圧化が進んでおり、ワイヤー引きのブレーキの選択は減る一方だ。

今はまさにシクロクロスにとって過渡期であり、こういった規格の混乱は続くので仕方がない。この時期にリスキーと知りつつ新しいものに手を出す、というのはやはり性格だろうか?


それはともかく、このレトロシフトは構造もシンプルで、ドロドロの中に突っ込むシクロクロスには壊れにくく、うって付け。ルックスも、ワイヤーが外に出ていて、レトロ感満載だ。

Wレバーなので、一気に変速することも可能。例えば、こんな感じ。連続写真風にやってみた(特に意味はない)。


 



フロントはフリクション(無段階変速)。





次回は、ワイヤーの取り回しから。

では。

2013-02-01

全く役に立たない無印CX組み立て方法 part2

「あの時、僕は、カーボンでディスク付のシクロクロスを探していたんだ、それも無印のヤツを、ね・・・・。」


僕は去年の秋の初め頃、ディスク台座が付いたシクロクロスがほしくて仕方がなくて、CRCのCXコーナーで、愚かなことだと知りつつも、リンスキーのクーパーCXを、欲しい物リストに上げては消して、消しては上げてを繰り返していた。

実際の所、鉄以外の素材でディスク化されたフレームは限られていて、チタンであればボチボチ、カーボンに至っては皆無といった有様だった。僕はある時、パナソニックに行き、「ディスク台座オプション、全モデルに付けろ」と書いたプラカードを持って抗議しようと思ったほどだった。


そんなある日、何気無く打ち込んだ「シクロクロス カーボン ディスクブレーキ 販売」の検索結果に入っていたサイトが、「アリババ」だった。そして後に僕はそのサイトが一部自転車マニアを熱狂させた「中華シリーズ」の本拠地であったことを知ることになる・・・・・。



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何故こんな書き出しになったのか自分でもよくわからないが、今回は無印CXを買った時の話。

「アリババ」は中国卸の輸入サイトだが、卸と言ってる割には単品買いにも応じてくれる。勿論、お金を出せば、ステム×100とか平気で用意してくる。だれでも「ビジネス」をはじめることが出来る素敵なサイトだ。

ここで商品を検索すれば、マッチした商品を売る「業者」が表示され、そこには最低販売数と大体の値段が書いてある。詳細はわからないから、直感でその商品をクリック!メッセージ入力を促されるので、英語で適当に、「let me know this price!」(←大分怪しい英語)とか書いておくと、後日「業者」から直接メールが来る。



そこからは延々とこんなやり取りが続く(ほぼ実話)。

「プライスリスト(エクセルファイル)は、こんな感じだよ、どうだい?ロードやMTBもあるんだよ。」

「ホイールや付属品のリストもあるんだ、いるかい?」

「決済は、銀行送金をオススメするよ、ペイパルは手数料が高いからね、え、ペイパルかい?まあいいけどね・・・・。」

「大事なことを聞くのを忘れてた!BBの規格はBSCかい、それともBB30がいいのかい?・・・・おっと、BSCは中止でBB30オンリーになっちまった(←何故?)、大丈夫かい?」

「リアのエンド幅は130mmだね、130mmのディスクのリアハブ?あいにく今、ウチには置いてないね。」

「今うちの方も(暴動で)荒れててね、配送業者が変わるよ、もちろん、送料負担はこっち持ちだから安心してくれよな?(←結局、EMSで来たけれど)」



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気づいたら、メールのスレッドが40を越し、交渉開始から一月ほどが経過した。その間、なんとなく親愛の情なども少しだけ湧きつつ。新作のフレームなので、決済から二ヶ月後に納品だという。その間僕は、暴動で荒れに荒れている状況で工場も大変なんだろうと遠い中国の地に思いをめぐらせていた。


そして12月中頃、それは届いた。


予想以上にダウンチューブが太く、角ばっており、BB周りはかなりボリュームがある。いわゆる、「BB周りの剛性が高そう」というやつだ。貧脚の僕が回し続けることができるだろうか?若干不安になった。

そして荷物を検品すると、フレームの付属品で入っているはずのシートポストがない。インボイスにも記載がない。


うーむ。


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面倒なので、苦情をいうのはやめておいた。それにたまたま、以前間違えて買った31.8mmのカーボンシートポストがあるので問題ない。


こうして僕は、まだはっきり規格の主流が定まらない混沌の最中にあるディスク・シクロクロスの世界に足を一歩踏み入れたのだった・・・。

もう組み付けはじめていて、無垢のフレームではない・・・・。

追記
大事なことを書き忘れた。フレームの価格は日本円で4万円だった。勿論、パーツの総計の方が遥かに高い。パーツは主にCRCで買いました(アリババではシマノ製品は殆ど買えない・・・)。
あと、メールでのやり取りは新鮮でおもしろかった。また、何か買おうと思っている。

2013-01-30

全く役に立たない無印CX組み立て方法 part1

去年の秋に入手した「中華無印シクロクロスカーボンフレーム」(以下、無印CX)で使うパーツがボチボチ集まってきたので、組み付けをはじめた。



で、途端に作業ストップ!




今回のフレームは悪名高きBB30仕様で、対応したクランクセットが必要になる。しかし、BB30仕様で値ごろなシクロクロス用クランクなど殆ど無い!どうしてBB30を採用したのか、中華メーカーに聞いて見たい、というか発注の途中で変更されたのだが。そのクダリはまた機会があったら。

そういうわけで、BB30をシマノのホローテックⅡ用に変換するアダプターを使うことになった(これ)。というか、以前間違えて買って工具箱の隅で眠っていたのを使ったという経緯。


これがその例のやつです。




問題はこれ自体ではなく、これに付属する赤いスペーサーだった。スペーサーがきつすぎて、クランクの軸が全く通らないのだ。それどころか、無理にはめようとしたら、取れなくなってしまった・・・・。幾らなんでも精度が悪すぎる。しかたがないので、ラジオペンチでむしるようにスペーサーを取り外した。ちなみにこの赤いスペーサーがないと、クランクはガタがでて装着できない、つまりこのスペーサーは必須のパーツだった。

僕は頭の中で、「これは欠陥といっていいのではないだろうか?」と思ったが、声に出してはいわなかった。チェーンリング・プレッシャープラグ(*1)等の良品を送り出しているKCNC様に何か問題などあろうはずもない・・・。僕は頭の中の妄念を振り払った。

むしるようにとりはずしたアレ。

壊れたアレと壊れる前のアレ
(壊れてはいないけど、割れてます。)

仕方がないので、近くの某自転車ショップでスペーサーを発注(その前に、メーカーにメールで補修部品の有無は確かめてある)。そして、待つこと半月にして、ようやく入荷。

ネットで調べた情報によると、最悪紙やすりで削って調整、なんて話も書かれていたりする。内心そんなハメに陥りたくなかった僕は、祈るような気持ちでクランクのシャフトをそっとスペーサーに通すと・・・・、あれ?

今度はすんなりと通っていった。さすがに苦情が多くて、メーカーも改良してきたか、それとも今回は運がよかったのか?

それでも逆側はキツめだったので、スペーサーをベアリング(簡単に取り外し可能)に押し付けた状態で、今度はベアリングごとプラハンで軽く叩いて圧入。なんとか、クランクの取り付けに成功した。


これがクランク取り付け後、左側から撮った写真。


と、単なるクランクの取り付けだけで一ヶ月近く掛かってしまった。

なぜ最初にクランクを付ける?という疑問もあると思うが、これは作業性ではなく諸事情からそうなってしまった。やりやすい組み付け手順でないのは自覚している。

ちなみに、フロントフォークとシートポストはすでに切断して、装着してある。切断用のガイドがどこかにいってしまったので、フリーハンドで適当に切ってしまった。実は、フォークもポストも切断面が平行である必要は全くない。それより気をつけるべきは、後戻りできないほど短く切ってしまわないようにすることだと思う。

こんな感じで、フォークもポストも、そして煩わしい人間関係も、僕はぶったぎったのだった(ウソ)。
今の不安要素は、ホイールを準備していないことだが、構わず組み付けを続けることにする。

では。



*1 KCNCのプレッシャーアンカーは本気で名品です。これ以外のプレッシャーアンカーは買って使う気になれません。