自転車☆妄想日記: 単独じゃないはじめてのツーリングについて②

2011-03-08

単独じゃないはじめてのツーリングについて②

 横浜までは第二京浜、そこからは16号線で南下、横須賀・観音崎を経由して三崎港に行くルートだ。30分ごとにトニ山さんと先頭を交代しながら、ペダルを回した。前を引くより、後ろについていくのが何気に辛かった。ハムストリングスは、先週の4Hエンデューロから何故か回復していない(4日以上経過しているのだが)。というか、脚の裏側は一旦ダメージを受けると、中々回復しないのが通例になってきている。やりすぎだろうか、例のアレ

「結構、回せないっす。」

「またあ。」

何度か同じ会話を繰り返した後、気づくと金沢八景を越えていた。いつもと違って、あまりハラは減っていない。有る程度運動強度を一定させると、ハラが減りにくいというのを聞いたことがあるが、本当なのかも知れない。このまま永遠に腹が減らないとしたら、僕は・・・・・。

「ちょっと止まって。」と、トニ山さん。

歩道のガードレールに自転車を寄りかからせて、六角レンチを取り出したトニ山さん。聞くと、ハンドルがずれてきてしまったとの事。ステムを締める時、片締めだったのかもしれない。僕は近くの自販で買った缶コーヒーを飲みながら、昔の思い出を思い返していた。Vブレーキのバナナをはめずに走り出したあの頃のことを。ツーリング中のコーヒーは、トイレが近くなる上に胃がやられやすいので避けるべきなのだが、僕は止められなかった。

辺りを見ると、そこは駅前のようで街道沿いには何軒かの商店があり、わき道には屋根つきの商店街があった(あえてアーケードとは言わない)。16号線は京急線に沿うように作られており、5キロも走らない内に次の駅の駅前についてしまう。時間帯に係わらず、歩道の往来もあるし、電車の本数もかなりあるようだ。要するに、京急沿線というのは、かなり栄えてる地域ということだ。自転車に乗り始めて分かったのが、地方の衰退である。電車の本数が限られる、あるいは廃線になってしまった地域は、駅前から廃れてしまっていた。理由は簡単、住民はマイカーで移動するからだ。そうなると、道には人が殆ど歩かなくなる。そして商店は街道沿いの大手チェーンの巨大店舗とパチンコ屋だけが栄えて、その地域の個人商店は閉店を余儀なくされる。そして、住民はますます電車を使わず、街道沿いの巨大店舗に吸い込まれていく。まさに負の連鎖である。僕は、都心の路線へ直接乗り入れする私鉄のアドバンテージを改めて思った・・・・・・。

そんなことを考えながら、僕はトニ山さんの自転車のハンドルを観察していた。「僕のより、リーチが短くて握りやすそうだ・・・・。」(前述のくだりと全く関係無い感想。)

そんな感じで横須賀までは、あっという間だった。トニ山さんが「三笠公園にいくなう。」というので、そうすることにした。横須賀には何度も自転車で来ているが、観光らしい観光をしたことがない。僕は横須賀に関する少ない知識を絞りだしていった。「タイガー&ドラゴン!タイガー&ドラゴン!」

そうそう、それそれ。

三笠公園は、別にドンツキには無かった(と思う)。この時、初めて三笠というのが戦艦の名前だと知った。金が掛かるので、三笠には乗らなかった。三笠公園は意外に小さかった。しばしの休息の後、僕らは出発した。

空は薄曇り、小雨が降ったりやんだりして蒸し暑かった。僕はレインコートを着たり脱いだりと忙しいかった。トニ山さんは、ロング慣れしていない、という割りにはペダリングは一定で、疲れているのかどうなのか、よくわからない。観音崎までの道程は海沿いが多く、信号が割りと少ない。僕らはひたすらペダルを回して進んだ。













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